2022年10月にバルセロナ発マドリード行きの高速列車「OUIGO」(ウィゴ)に初めて乗車しました。
フランス系のTGVの格安LCC版ですが、2021年からスペインでも運行しており話題となっていました。
今まで、スペイン高速鉄道 RENFE の「AVE」しかなかったのですが、こちらのLCC版AVLO (アブロ)ができたり、欧州の鉄道自由化が進み、仏系 OUIGO(ウィゴ)や 伊系のIRYO (イリヨ)といった会社も入ってきました。
バルセロナ最大のターミナル駅 サンツ駅から乗車(BarcelonaーSants)
チケットは事前にオンラインで購入
今回乗車する「OUIGO」の乗車券はチケット販売のみなので、事前にネットで購入しました。
Renfeの券売機でみてみると。。。AVEのチケットは買えますが当日は高いですね。
今回利用するOUIGOはなんと最低料金ですとなんと9€からですので。。。。
今回私たちは、座席指定のオプションなどをつけて36€でした。
荷物検査はCゲート
↓こちらのAゲートからいつもRenfeのAVEを利用する際は、入って荷物検査をうけていたのですが、、、
掲示板をよくみると、OUIGOはCゲートでしたので移動。↓ちょうど、先ほどのRenfeのむかって左手にありました。
はじめて使うCゲート。
こちらのゲートは荷物検査状自体は空いておりました。
しかし、、脇を見ると、荷物検査を終えた乗客がすでにかなり並んでいます。↓
10:40発なのですが、この時まだ40分前の10時でした。おそらく、一番安い9ユーロのチケットですと座席指定がなく、当日早い者勝ちになるからでしょうか。。。
荷物検査
荷物検査状のスタッフも常時いるのか微妙で、私たちが終わったら、この後はもういないんじゃない?といった感じで、はけていきました(汗)パスポートチェックもなく、とりあえず、荷物検査だけです。飲料も持ち込みOKです。携帯などの電子機器だけだします。
10:40のMADRID-PUERTA DE ATOCHA(アトーチャ駅)行きはVia 6 (番線)です。
30分前から乗車開始 チケット確認ということでしたが、実際は20分前から始まった
OUIGOのチケットは、アプリで購入したので、スマホにも入っていますが、念のため紙ベースも用意。
列車は 06500 番で、1号車(COCHE) シート 22D(Asiento)
Barcelona Sants 10:40発 Madrid Puerta de Atocha 13:25着
荷物は、
- ハンドバッグ (36×27×15cm)
- 機内持込手荷物(55×35×25cm)が持ち込みOKでした。
30分前に改札が開き出発の5分前に閉まるようです。
スマホのチケット↓
30分前に改札が開くとのことでしたが、10:20(20分前)に開きました。
私たちが改札を通過したのは10:25でした。
下のホームにおり、列車に乗車します。OUIGOは2階建で、車両も多くて、かなりの乗客を運びます。この日も約1000人ほど乗車していた様子。みなさん、荷物も多いから、二階建てだと、かなりわちゃわちゃしています。
OUIGOの車内の様子
スペインは、ホームとの隙間が結構空いています。
1階の様子↓こちらは、車椅子のスペースかな。1階には広々とした多目的トイレがありました。
2階にあがると、こちらにもトイレがあります。
新しい車両だからか、狭いけど、最初は綺麗でした。(このあと、大惨事があって、トイレットペーパーがなくなってしまったのですが。。。)
荷物置きも広々としていますが、みなさん荷物も多くて、埋まりがちでした。
2階の共用スペース
なんと、こちらには、ベンチもありました。
2階はCIELOというネーミング。
今回は、XLシートを有料で選びました。ですので、3列シートです。席指定なしですと、4列シートでした。
海外の車両って、この向かい合わせのグループ席があるんですよね。。。だいたい、ここの席は最後まで空いています(笑)
知らない人と向かい合わせって嫌ですよね。
フランス系のOUIGOですと、こういった1等車的なものがないようで、座席もあまりよくないみたいですが、
スペインは新しいというのもあり、席自体はけっこう心地よいと思いました。
TGV系の2階建車両は、天井が低くて圧迫感がありますが、前回乗ったTGV系の車両よりは、まだマシな気がします。
ほぼ満席のような状態でした。やはり人気なのでしょうか。
電源もあります。
フットレストもあり、席をリクライニングすると快適でした。
テーブルも、パソコンを置けるくらい広い。
Wifiもありましたが、あまり状態はよくなかったですね。
BAR車両も、あるのですが、この時点ではまだ開いていませんでした。
あまりコスパは良くないように思えますが(汗)以外と、駅構内も値段が高いので、外で購入されることをおすすめします。
BAR車両は、まだ開いていませんでした
BAR車両はありますが、まだオープンしていないようで、たまり場のようになっていました。
海外の方はこういった雰囲気が好きなのかな。
5分遅れでサンツ駅を発車後に悲劇が!!エアコンなし・暗闇のトンネル内で3時間閉じ込め
10:45 5分遅れでバルセロナ サンツ駅を発車
発車直後から、あまりスムーズではないなと思っていましたが、
10:47(発車2分後)アラーム音とともにいきなり停車!!
10:55 超早口で小さい音量のアナウンスが入る
10:59 再び列車が動き出す
11:02 また急停車し、アラーム音がなる、そのまま停車し続けるが何の説明もなし
11:29 車内の電源が落ち、暗闇になる、エアコンもなし、電源もなし、携帯電話もつながらない、
車両間のドアも開かずにトイレへのアクセスが遮断
11:39 非常電源がつき、何かわかれば知らせるとのアナウンスがあるも、その後の説明はなし
その後、サンツ駅トンネル内で停車し続け、暗闇→非常電源→暗闇のループが約3時ほど続く
電源がついた隙に、トイレに行ったりもしたが、長時間閉じ込められていたため、トイレの紙もなくなっていた。
喉も渇いたり、お腹もすいたので、暗闇の中、BAR車両へいった。
何本か、無料でペットボトルを配っていたようだが、それもつきたため、水道水を紙コップに入れてくれた。
車内にスタッフもほとんどおらず、サービススタッフが2−3人いたかどうかで、彼女たちも状況がわからない様子。
車内の他の乗客の話だと、技術者を呼びよせている状況とのことでした。
サンツ駅も近いので、線路歩いてでも。戻してくれてもいいのにとも思いましたが1000人ほどの乗客がいるので無理なのでしょうか。
いがいにも、こういったとき、スペイン人は静かに待っていました。
窓とかかち割ったり、騒ぐ人がいてもおかしくない状況かとも思いましたが。。。こういった状況にはなれっこなのかな?
赤ちゃんや子供連れの方は、大変そうでした。子供達もさぞ不安でしたでしょう。
閉所恐怖症の方や病気がちの方なんて、何かあったらどうするのでしょうか。
スペインは、夏に山火事が多かったのですが、Renfeがその山火事の真っ只中で停車して閉じ込めにあったという事例も今年起きておりまして、どの会社が安全とはなかなか言い難い状況です。
13:00 ようやく動き出して、トンネル内を脱出。車内から拍手。やっと光のある世界に戻ってこれました。
この間、まったく説明はなかったが、その後、技術者の方からアナウンスがあった。
こういったことはあまりないことだが、技術的トラブルがあり、それを解決していった経緯を一生懸命話されていました。
ただ、ツイッターなどを調べて見ると、ここまで酷いことはまれかもしれませんが、立ち往生・遅延案件は、月に2−3回は起きているような感じでした。
やっとネットも通じるようになったので、メールを確認すると、閉じ込め中の11:46の時点でメールが来ていました。受け取れないし。。。
その後も、スピードが落ちてくると心配になったり、なんだか、トンネル内では、異音がする感じがしたのでちょっと心配でした。
この事件は、すぐにニュースになっていて、サンツ内のトンネルで約1000人の乗客が、エアコンなし、電気なしの状況でとじこめられているといった報道でした。他にも、次の電車にも影響があるし、線路を3時間も塞いでいたので、他の路線にも多大な影響が出たようでした。
気を取り直して、、お腹も空いたので、先ほどのBAR車両にいきましたが、やっていませんでした。
こういう時には、水分と食料を少し持ってきておかないとダメですね。
途中のサラゴサ駅に到着。ここでさらに後続のAVEに追い抜かれました。
OUIGOの遅延時の補償に注意!
OUIGOは、一定以上の遅延に関しては、補償があるのですが、チケット代の返金だけで、乗り継ぎ列車などに関しては補償がありません。
夜の列車が遅延して、深夜に駅に到着してタクシーしかないとういう状況でも、タクシー代はでません。
遅延もみこんで、次のトレド行きの列車は取っていなかったのですが、安定して走り出したので、そろそろチケットを取ろうかということになり、列車内でアプリでチケットを検索。
電波が悪くて、なかなか取れなかったけど、なんとかチケットをとりました。
列車が走る区間は、ほぼこういった何もない平原です。こういった何もないところで何時間も停車したことも過去にあったようです。
暗闇よりはマシな気もするけど。。。どっちがましなのかな。
マドリードのアトーチャ駅が近くなると、OUIGOをはじめ、ALVOやIRYOなどの列車が並んでいました。いい意味で切磋琢磨してほしいものです。IRYOは、日本の日立が車両やメンテナンスにもからんでいるので、期待しています。
3時間強の遅延で マドリード アトーチャ駅(Puerta de Atocha)に到着 合計5時間半の旅路
2階から降りるのも荷物があると大変ですよね。年配の方も、荷物の上げ下げしているのをみて、すごいなと思いましたが。。
16:10 にマドリードに到着 13:25に到着予定でしたので、約3時間強の遅延でした。
サンツを10:40 にでたので、5時間半ほどかかりました。(本来なら、2時間45分予定)
とにかく、無事につけてよかった。
ホームをおりるとそこはPlanta Bajaでした。AVEなどにマドリードから乗る際は、Planta Primeraという、この上の階です。
AVE乗車の際は、このエスカレーターを下がって、乗車します。
マドリード最大、スペイン最大のターミナル駅なので、プラットフォームも多いです。
OUIGO,,,今後の改善を期待します。ただ、遅延に対する返金があり、その手続きは、ホームページやアプリからとても簡単でした。
Planta Bajaの出口へ。
次のトレド行きも、こちらの階から乗るのですが、一度外に出ました。
トレド行きなどは、こちらのPlanta Bajaの荷物検査をうけてホームにいきます。↓
まとめ
- 初めてのOUIGO乗車でしたが、いきなり大遅延にあいました
- ニュースにもなるほどで、サンツ駅構内に1000人の乗客が3時間もエアコンなし、電気なしで閉じ込めにあいました
- 2時間45分の乗車時間予定が、3時間強の遅れで、5時間半になりました。
- 格安なのはいいのですが、事故の経過中に何も説明がなく心配でした。
- 調べて見ると、月に2−3回は大きな遅延がおきていました。
- チケット代は手続きをすれば、返金されますが、乗り継ぎ便などの保証はありません
- LCCは、ピストン運行しているため、のちの便は玉突き事故のように遅れていきます
- こういった列車を利用する際は、乗り継ぎはあまりおすすめできません
- 夜の便に乗る際は、遅延のことをかんがえると、徒歩で行ける範囲にホテルがあると安心かもしれません
- トイレの紙や、お水、ちょっとした軽食を常備しておくと安心です